凱旋門賞に思うこと 今年も凱旋門賞の季節になりました。日本馬は3頭で、キセキは前哨戦を使い、他の2頭(フィエールマンとブラストワンピース)は英国ニューマーケットでの調整から前日フランスへの空輸という臨戦過程に各陣営の工夫が感じられます。 最…
韓国の国際招待レース 世界的には極めてマイナーな位置付けの韓国競馬ですが、2016年にICSC(国際セリ名簿基準委員会)のパートII国として承認され、同年に初めて国際招待レース(コリアカップ、コリアスプリント)を開催するなど、近年は国際化の道を…
追悼・・・ディープインパクト 突然のことで競馬関係者のみならず、多くの人々にショックを与えたディープインパクト号の訃報でした。既に多くの後継種牡馬を残していたことがせめてもの慰めです。 国内ではほぼ無敵の戦績を残しましたが、凱旋門賞は残念な…
シンボリルドルフとは何だったのか? 2019年4月25日に、シンボリ牧場社長の和田孝弘氏が死去されました。同氏は、シンボリルドルフのオーナーだった父・共弘氏が亡くなったのち、同牧場の社長に就任。1999年のNHKマイルCを勝ったシンボリインディ…
第1回ジャパンカップの出馬表(承前) メアジードーツは勝ち星はG2まででしたが、ザベリワンと接戦しており、米国勢では2番手の5番人気、もう一頭の米国馬のペティテートはフランスG2勝馬でしたが8番人気でした。 一方、カナダからの遠征馬は、当時…
ほぼ鎖国の日本競馬 今では、日本馬がドバイ、香港の国際レースのみならず、凱旋門賞やキングジョージに挑戦することも日常的な出来事になってきましたが、半世紀前は日本馬の外国遠征は非常に希な出来事でした。 昭和31年の日本ダービー馬ハクチカラが昭…
無敗神話の成立(承前) そして、不敗神話が頂点を極めたNHK杯を迎えます。ハイセイコーのこれまでのローテーションは、皐月賞トライアルの弥生賞、スプリングステークスに両方出走し、皐月賞を迎えるという、厳しいものでした。従って、ダービーには直行す…
時代は平成を終え、令和元年の今、「昭和は遠くなりにけり」という感慨を持つシニアな競馬ファンも多いのではないでしょうか?そこで昭和の日本競馬界を震撼させたレースを選び、回顧したいと思います。 第1位:幻想の無敗神話崩壊の日(昭和48年5月27…
歴史あるオーストラリアの競馬 伝統ある競馬といえば欧米を思い浮かべますが、実は200年以上の歴史を持っているのがオーストラリアの競馬です。日本より50年ほど早く、1810年10月15日に英国人の総督によって、シドニーで初のオーストラリアの公…
日本で存在感を増す香港競馬 近年、香港競馬の国際競走には日本馬のエントリーが常態化し、JRAで馬券も売られるようになりました。そのため、日本での存在感が増している香港競馬ですが、実は日本とは全く異なった形態の競馬が行われています。 全ての競走馬…
4度目の海外遠征で結果を出す 現在、JRAの唯一の現役騎手である藤田菜七子騎手は、2019年6月30日にスウェーデンのブローパーク競馬場で開催された国際女性騎手招待競走「ウィメンジョッキーズワールドカップ」に出場しました。 藤田騎手は、深緑色の…
欧州と日本の競馬の始まり 現在、世界で行われている競馬の原型は、18世紀に英国で始まり、欧州大陸に広がっていきました。日本では、19世紀の万延元年に英国に倣って横浜で開始されて以来、英国式の競走体系を徐々に整備していき、現在では国際的にPart…
欧州の競馬と日本の競馬 世界の勝馬投票売上げの上位8カ国(地域)は、日本、オーストラリア、香港、英国、フランス、米国、韓国およびアイルランドですが、これまでの分析で日本と欧州の3カ国を除いた4カ国(地域)はそれぞれ異なった「賭けシステム」の…
各国の購買力は? 前回まででアイルランド、オーストラリアが非常に高い勝馬投票購買力を記録していることがわかりましたが、「なぜそれほど馬券を買えるのか?」という疑問は解消されていません。 そこで、各国の競馬ファンの馬券購買力を推定するために、1…
売り上げから見た各国の競馬 勝馬投票売り上げで日本に次ぐ第2位にランクされたのがオーストラリアです。ベスト8を見ても競馬大国とみなされている英米仏が4~6位で香港、韓国、アイルランドなど人口が少ない国・地域が上位にランクされています。 ひとり…
世界の競馬の仕組み 競馬は、現在世界各国で事業として行われています。元来、各国の馬文化の中で競走としてさまざまな形で行われていたものですがイギリスで18世紀ごろに近代競馬の基礎となるシステムが確立されて以来イギリス式の主にサラブレッドによるト…